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  2. 宮城県 山元ヒルズファーム(Blue star vol.16掲載)

地中熱で育った愛情たっぷりいちごが”キラリ”

宮城県山元ヒルズファーム

ファーム内のいち語の様子

クラウン温度制御×地中熱
 可能性が広がる農業分野での再エネ活用法

宮城県山元町で2021年からいちご栽培をスタートした「山元ヒルズファーム」。オリジナルブランド「ヒルズいちご」など、品質の高いいちごづくりに情熱を注いでいます。
建設業から農業へ転身、いちご栽培の現状を知る中で、重油が使われていることに衝撃を受けました。化石燃料を使わないエコで効率の良い機器を探し回りたどり着いた地中熱ヒートポンプ。現在では、全国平均を超える収量と品質の高さ、そしてエネルギーコストの削減を達成し、海外メディアの取材を受けるなど、注目度が高まっています。

Data建物規模・システム概要

構造
農業用ハウス 大型鉄骨ハウス1棟
ハウス内面積
23a(2,300㎡)

地中熱ヒートポンプ

熱源機
地中熱ヒートポンプGSHP-1050X×2台
放熱器
ポリエチレンパイプ(高設栽培ベンチ)
採熱方式
地下水利用オープンループ方式(プレート式熱交換器使用)

Flow chartフロー図

暖房フローイメージ図

いちごの株元にある成長点「クラウン部」を季節に応じて加温・冷却し、いちごの生育状況をコントロールする栽培方法。冬季は地中熱ヒートポンプで加温した低温水(15~20℃)を循環している。
別途、ガスボイラーを設置しているがハウスの暖房温度は控えめ、稼働時間も最低限。クラウン加温を行うことによって、ハウスの暖房費の大幅な削減につながっている。

  • ヒートポンプの裏側の様子
  • いちごの株元の様子

Voiceカスタマーレビュー

ご夫婦の画像

株式会社 山元ヒルズファーム

代表取締役 小林幸男さん(写真左)
取締役 森川幸子さん(写真右)

初年度のいちごの収量は10aあたり約5tでしたが、目標は7tです。高い目標ですが、それだけクラウン温度制御による栽培法に効果があると実感しています。
さらに地中熱ヒートポンプの導入で暖房費を抑えられていることもあり、5年で投資回収できると見込んでいます。
収量の安定と品質向上に加えて、エネルギーコストの削減が実現できれば、農業競争力の底上げにもつながります。このシステムの良さがもっと広まるとうれしいですね。

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